続・カイツブリの巣 -27 [JIJI's Rose Story]
続・カイツブリの巣 -27
親は大忙し!
27日目の朝は、
気持ちのいい晴れじゃった。
カイツブリも、いつもと変わらず卵を抱いていた。
抱卵交代で立ち上がったカイツブリの足元に、
茶色い卵が二つ見えた。
「う~ん、きれいな卵じゃ」
抱卵していたカイツブリが、うれしそうに川沖へ向かった。
と、川の本流に出るところで、アオサギが立っていた。
「よう、チビ、どこへ行くんだ」
カイツブリは、アオサギがあまりにも大きいのに驚いたようじゃ。
「あのぅ、そのぅ、沖へ出ようと思って・・・」 と、しどろもどろに言うと、
「行きたきゃ、向こうへ回れ」 と、アオサギは遠回りして行けと言う。
「JIJIさん、ど、どうしよう」
カイツブリが半べそでJIJIを見た。
「そりゃ、この前、お前がアオサギを追い回したからな」
「あんときゃ、卵を守るのに必死だったんだ」
「まぁ、ここは言うとおりにした方がいいぞ」
「うん、わかったよ」
カイツブリは、遠回りして沖へ出ようとしました。
すると、カイツブリの巣の近くにカルガモ来てるじゃないか。
カイツブリは、カルガモを追い払おうと攻めていきました。
カルガモは、カイツブリの勢いに押されて、あわてて逃げていきました。
そうこうするうちに、
なんちゅうことじゃろう、
抱卵交代をしなければならない時間になりました。
「おい、チビ、早く戻らんと、相棒が待ってるぞ」
「あっ、いけねぇ」
チビは、あわてて巣のある方へ向かっていきました。
やれ、やれ・・・・・
コメント 0